家づくりコラム

建物を支えられるだけの強さがあるのか調べるための地盤調査。
「地盤の話2」では地盤調査の流れと調査内容を紹介しました。

地盤調査でデータを採り、解析作業をし、数日中に結果を教えてもらえます。
結果次第では100万円前後の地盤改良費がでてくることもあるわけで、スタッフもお施主様もドキドキしながら調査結果が出るのを待っています。

今回は、地盤調査の報告書の中身を読み解いていきます!

  1. まずは結果発表!
  2. 地盤の評価プロセスは?
  3. 評価に使われた資料をみてみよう
  4. 結果をふまえて、いよいよ工事へ!


1.まずは結果発表!


報告書をもらってまず見るページは、もちろん一番気になる「地盤改良が必要なのかどうか」です。
解析のステップを経て、直接基礎(地盤改良をしなくてよい)なのか地盤対策(地盤改良が必要)なのかが判定されます。

たとえば土地Aの報告書の場合…



土地Aは直接基礎でした!
地盤改良工事はせずに、そのまま基礎工事にかかって大丈夫です。
結果の右隣には地盤の考察が記載されています。当該地は扇状地(比較的締まりのよい地盤)とのこと、試験と照らし合わせて沈下の恐れは少ないと判断されたようです。

たとえば土地Bの報告書の場合…



土地Bでは地盤対策が必要でした!
地盤対策が必要になった場合には、その地盤に適した地盤改良法も掲載されます。
土地Bでは「柱状改良工法」の地盤改良が適しているようです。



2.地盤の評価


直接基礎あるいは地盤対策の結論にいたるまでの評価方法、検討内容、数値などが記載されています。


ステップ1 地盤の長期許容応力度の確認


地盤の長期許容応力度とは主に地盤の破壊に対する強さを表し、支持力ともいいます。支持力より大きな力がかかると、結合した土の組織が壊れるため、建物の基礎の設計地耐力より大きくしておかなければいけません。



ステップ2 盛土・埋め戻し土の収縮に対する安全性の確認

盛土や埋め戻した土は、自然に積もった土より収縮しやすい地盤です。まず盛土・埋め戻し土の状況を確認し、土の厚さや造成の経過年数などの情報から沈下に対する安全性を確認します。



ステップ3 地盤の沈下や傾きに対する安全性の確認


ここでは地盤の軟らかさ(変形しやすさ)を「SWS試験の結果」「土の種類による沈下特性」「沈下量と傾きに対する安全性」「近隣の状況」から確認します。



3.評価に使われた資料をみてみよう


調査地チェックシート



調査する土地に関して、造成状況や経過年数、土質、周辺の家屋や道路の状況や地形図、旧版地形図など様々な情報が載っています。


現場写真

試験中の様子、土地の様子や前面道路の様子が掲載されています。


試験結果


SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)


詳しい調査方法はこちら【地盤の話2~地盤調査ってどんなことするの?】
ロッドがどれだけ沈んだか、貫入させたときの感触などが記載されています。
10mの深さまで測定できますが、写真では3mに満たない深さで固い地層にあたったようです。
試験は建物予定地の四隅で行うのですが、同じ土地でも1か所だけ固いなど偏った結果が出ることもあります。



SDS試験(スクリュードライバーサウンディング試験)


詳しい調査方法はこちら【地盤の話2~地盤調査ってどんなことするの?】
より正確に土質の判断をしています。イラストで土質の層が書かれているのでわかりやすいです。



結果をふまえて、いよいよ工事へ!


地盤調査報告書は試験結果の数値だけでなく、土地の周辺状況や地層の様子も1冊にまとめられています。
これから長く住むことになる土地の情報、読んでみると新しい発見があるかもしれませんね。

さて、調査結果も出たところで、いよいよ地盤改良工事にかかることになります。
最終回では地盤改良工事の話をします!

地盤の話1~軟弱地盤で何が起こるのか~
地盤の話2~地盤調査ってどんなことするの?~


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